災異説におけるコロナ論 第十二話

 世界は数で出来ている。
 
 洋の東西を問わず、この、同じような思想が存在するのを見ると、人間の生得的な欲求なのであろう。
 古代ギリシャでは、この世の根源原理は水である。または火である、いや原子であると、哲学者たちが究明に勤しんだ。そのバリエーションの一つ数である。この複雑怪奇な世界を、なんとかして単純化しようという思考は、科学思考の発端であると言えよう。
 (悪くすれば、世界を単純化する陰謀論への陥穽にもなり得るが)

 世界はなにせ膨大な存在に溢れているため、属性を分類すればいくらでも分類出来る。
 が、その基本パターンが陰陽五行論である。
 世界の複雑さは分類すればきりがないが、全てに共通する「何か」をパターン化すれば、五行や陰陽に行き着くというのが陰陽五行論の発想である。

 なにせ、現代文明が到達したコンピューターの原理はオンとオフの二進法で成り立っている。
 古代思想の残滓である陰陽論の面目躍如と言ったところか。

 ところで、董仲舒の時代には、五行論はまだ未発達で、木火土金水の5つのエレメントが単独で存在するだけであった。
 五行同士の、相互の関係性の相生も相剋も存在しなかったのである。
 
 さすがに、文明が進み、平安時代陰陽師が使っていた六壬レベルの占術になると、五行どころか720パターンの複雑さに進化する。
 しかし、真に世界の実相を突き詰めれば、世界は所詮、陰陽の二種類に還元出来ると言えよう。
 単純な5パターンでも、本質を押さえておけば、事足りるのである。

 川中島董仲舒の時代の単独の五行よりも、相生相剋の相互の関係性も加味した五行論で災異説を考えている。
 為政者が悪業を犯すと、天が災いを下すというのが災異説である。
 それぞれの五行の徳目のバランスを犯せば、相生相剋が乱れて、災異が起きる。
 
 陰陽で説明を求める春日の問いに答えるのも、この理屈である。
 そのため、厳密に言えば、董仲舒の災異説ではないと言えるのだが・・・。

「強いて言うなら、五行の金と木の相剋です」

「それは如何に?」

「コロナは感染症です。まさに風邪の言葉通り、風に載って空気感染します。八卦では、風は巽木。八卦は五行で属性分類したら、巽木は木行に該当分類出来ます。コロナの情報で、各国がパニックに陥っていることから見ても、情報という風説・風聞の領域ですので、木行でしょう」

「金は?」

「コロナでやられる肺です。内臓の五行分類では金は肺を象徴します。金と木は五行でいう相剋で傷つけ合う関係です。中共の為政がエラーを起こした結果、天が警告を促した。そして、順調にまわるはずの五行が、エラーを起こして、金から木への傷つけ合う異常な相剋状態になった・・・という解釈が成り立ちます」

 

 

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 災異説におけるコロナ論 まとめ

 

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